ユダヤの商法 世界経済を動かす Part2
この本には「信用」を勝ち取るための原理原則が書いてある。これを守れば、少なくとも失敗しない。しかし守り続けることがいちばん難しい。ただ、この本を何度も読み続けた人だけが孫正義・柳井正のような大経営者になれることだけは約束できる。
日本マクドナルド創業者 藤田 田
銀座のユダヤ人流 日本人が世界で活躍するために
約束を守り信用を得る
ビジネスの世界では納期や契約を守ることが絶対条件であり、それにより相手から信頼を得ることができます。
国によって時間に対する意識は異なるが、世界でビジネスをする場合は自国の事情が通じないため、たとえ自分が大損をしても約束を守るべきです。
著者も納期を守るため大損をしましたが、そのおかげで世界から『約束を守る日本人』と呼ばれ、信頼を得ることができました。
世界で通用する名前を付ける
子孫が世界で活躍してほしいなら、外国人が呼びやすく覚えやすい名前をつけた方がいいです。
著者・藤田田(ふじた・でん)さんの田(でん)という名前は日本では珍しい名前ですが、外国人にとってはとても呼びやすい名前だそうです。
また著者の2人の息子の名前も『元(げん)』と『完(かん)』と外国人でも呼びやすい名前をつけています。
そのため貿易商など世界で活躍する人間になるためには、外国人に親しみやすい名前をつけるべきです。
銀座のユダヤ人流 商品の売り方
絶対に割引をしない売り方
日本人は客に商品を買ってもらうために割引をする傾向があります。
この日本のビジネスのやり方をユダヤ人は『自分の商品に自信がないから割引をしている』と考えています。
一方、ユダヤ商人は決して割引をしません。どんなに高値の商品もあらゆる資料を用いて、この値段設定が正当なことを証明します。
このことから、ユダヤ商人は『自分の商品に絶対的な自信があるいから割引をしません。』
ユダヤ商人は『値引きをするくらいなら売らない』というほど自分が扱う商品に誇りと自信を持っています。
薄利多売ではなく厚利少売で儲ける
日本は『薄利多売』の商売をする場合が多いです。
薄利多売とは“利益を薄くして品物を多く売り、全体としての利益をあげること”で、競合他社より少しでも安く売り、多くの商品を売る傾向があります。この商法は、下手をすれば自社も他社も潰れることもあるため、ユダヤ人は安売り競争は死のレースと考えています。
一方、ユダヤ商人は『厚利少売』の商売をします。
厚利少売とは“1つの利益が大きい商品やサービスを、少数の人に確実に売り込むこと”であり、売れる品数は少なくても、1つ売るだけで大きな利益を得られるやり方です。
薄利多売はお互いの首を絞める商法なため、厚利少売をすべきです。
厚利少売は希少価値の高いものを売れば、儲ける可能性が無限大にあります。
例えば海外では1000円で買える商品が、日本では100万円で売れることもあります。
これはその商品が日本で希少価値が高いからです。
腕のいい貿易商は、外国で安い商品を買い、自国にて高値で売ります。
ターゲットは大衆ではなく富裕層に
商品を流行らせるためには、『富裕層の中で流行させる』方法と『大衆の中から流行させる』方法があります。
大衆の中から爆発的に流行った商品はすぐに消えてしまいます。(現在でいうタピオカなど)
一方、富裕層に流行った商品のほうが圧倒的に長く継続します。
富裕層で流行った商品が大衆に伝わるまで約2年かかるため、少なくとも2年は商売を続けられます。
富裕層をターゲットにする理由として『アコガレ心理』というものがあります。
「玉の輿」という言葉があるように、人間は誰もが自分より一つ上のクラスに憧れを抱いています。
残念ながら自分より下のクラスに憧れを抱くことは滅多にありません。
そのため高級輸入アクセサリー等を第一級のクラス層の人たちに売ります。
それを見た第二級クラスの人たちが憧れを抱き・・・と続き、大衆層に届くまで約2年かかる、という意味です。
Part3に続く。